1. はじめに
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人間の社会・経済活動によって二酸化炭素(CO2)等の温室効果ガスの排出量が加速度的に増加し、その結果地球の表面の温度が上昇しているという事実は多くの方が知るところであり、地球温暖化による気候の変動は持続的な社会の大きな阻害要因の一つとして広く認知されております。 この課題解決の為にCO2の削減或いは吸収を行う取り組みを行い世界全体のCO2増加を防ぐ対策として1992年6月地球サミット(国連環境開発会議)にて温暖化の要因である温室効果ガスの排出量を削減、かつ気候に危害をおよぼさない水準で安定化させることを目的とした「気候変動枠組条約」が取り決められました。その後、この取り決めを基にして「京都議定書」、「パリ協定」へとバトンタッチされ、より具体的な各国のCO2排出量の抑制に関する目標・達成時期等が国際的な約束として取り決められております。
他方で、日本は国土面積の66%超が森林に覆われる森林大国であり、先進国(OECD諸国)の中では世界第2位の森林面積を誇る世界有数の森林国です。これらの大量の樹木の成長によって着実に二酸化炭素を吸収しています。 しかし、森林のCO2吸収機能とは、日中光合成のため酸素を排出し、夜間呼吸のために二酸化炭素を排出するという樹木の仕組みによるものであり、樹齢の増加に伴い成長の終わった樹木は光合成をする必要が殆どなく、夜間の呼吸は続いていることからCO2の吸収効率は悪くなります。つまり、成長の終わった高樹齢の樹木を適時適切に伐採し、再造林(植林)を行う森林整備活動を通じて森林全体のCO2の吸収機能を維持・向上させることが可能です。CO2の削減対策として再生可能エネルギーの利用や省エネ活動等のCO2の排出量を削減する取り組みが注目されやすいものですが、日本の貴重な資源である森の特性を活用したCO2を吸収・除去する取り組みを拡大させていくことに期待が寄せられております。
これらを踏まえ、WEB3.0の概念を活用し、「CO2吸収価値を高める整備事業に取り組む森」と「森のCO2吸収価値」をNFTとしてブロックチェーン上に反映することで、NFTの購入・所有を通じ、誰でも現実の森のCO2吸収量を維持・向上する森林整備プロジェクトを応援できる仕組みを構築します。 取り扱うNFTの取引トランザクションは全てブロックチェーン上で記録されますので、透明性と信頼性を確保するとともに、多くのステークホルダーが世界中どこにいてもアクセスが可能となります。NFTを通じて、あたかも「森」や「森の持つ環境価値」を資産として所有・取引できるようなNFT独自の世界観を楽しみながら、環境に貢献する取り組みの応援に気軽に参加する体験を提供してまいります。